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イタリアワインの特徴・覚えておきたい3つのポイント |
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- 【1】風土や地域性による多様性
イタリアワインを一言で表現すると「多様性」。イタリア全土で造られるため地方色に富み、様々な個性のワインが多数造られています。
- 【2】バローロ、キャンティクラシコなどに代表されるDOCG(統制保証原産地呼称)
イタリアワイン法上、一番上の格付けがバローロ、キャンティクラシコなどに代表されるDOCG(統制保証原産地呼称)で2015年2月現在73銘柄が指定。
- 【3】イタリア固有のブドウ品種が豊富
3000年近いワイン造りを誇るイタリアはその長い歴史の中で様々な品種が栽培されるようになり、その数は数千とも言われます。特徴は、土地に根付いた土着品種が豊富で、その土地ならではの個性を持ったワインが造られていることです。
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イタリアワインは「ジャングルの森」と例えられたりすることがあります。これはイタリアが持つ風土や品種、たくさんのさまざまな考えを持った生産者さん達のワイン哲学が融合した結果もたらされるイタリアワインの多様性から、イタリアワインが何か混沌として捉えるのが難しいものと考えられたりすることがあります。そんなイタリアワインの多様性を、お楽しみいただけるよう、様々な角度よりご案内していければと思います。
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【1】風土や地域性による多様性
南北に長い国土と複雑な地形
ブドウ栽培が可能な範囲は北緯・南緯ともに30~50度と言われています(温暖化により現在はこれを超える地域でも造られるようになっています)。イタリア全土はすべてこの範囲にあり、そのため最北のヴァッレダオスタから最南のシチリアまでワイン造りが可能なのです。とはいえ、南北に長く、約3分の1が山地で平野部はわずか23%、という土地柄、気候条件も土壌も異なり造られるブドウも違ってきます。
地域への愛着が強いイタリアのお国柄
さらに、「イタリア人」である前に、例えば「ピエモンテ人」「トスカーナ人」と考えるお国柄であるため、土地への愛着が強く、その結果地域ごとに特徴の異なる、数えきれないほど多くのワインが造られているのです。 |
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【2】バローロ、キャンティクラシコなどに代表されるDOCG(統制保証原産地呼称)
一番上の格付けはDOCG。73銘柄が認定
イタリアワインを理解する上で、まず名前が出てくる有名銘柄の多くはDOCGに指定されています。代表的なものにバローロ、バルバレスコ、キャンティクラシコ、ブルネッロ ディ モンタルチーノ、などがあります。
イタリアワイン法上、一番上の格付けがバローロ、キャンティクラシコなどに代表されるDOCG(統制保証原産地呼称)で2015年2月現在73銘柄が指定されています。
最高ランクの格付けを受けるワインは歴史と伝統があり、一定レベル以上の実績があることが条件で、栽培から醸造、瓶詰に至るまで細かい規定があり、認定機関の厳しいチェックを受けることが義務付けられています。そういう意味で品質が保証されていると言えます。
同じDOCGでも品質にも幅があります
その一方、規定さえクリアすればDOCGを名乗れるために、ぎりぎりでクリアするワインもあればはるかに高いレベルで造り込む生産者のワインがあるのも事実。そのため、同じバローロでも3000円台から10万円に近いものまで存在します。
IGTでも品質の高いスーパートスカンなどの存在
DOCGに指定されていなくても高品質で評価の高いワインは数多くあり、あえてその銘柄を名乗らない造り手もいます。銘柄だけでワインを選ばず、造られている場所や造り手の哲学なども理解してワインを探すとより多くの素晴らしいワインと出会えることができます。
スーパートスカンは、「ワイン法の規定内では自分たちが本当に造りたいワインができない」と考える造り手によって生まれたトスカーナの高級赤ワインです。その中心的役割を果たしたのが海岸エリアの「ボルゲリ」と、その昔サンジョヴェーゼ100%でキャンティを造ることが禁止されていた「キャンティ」の造り手たちでした。こうして誕生したのが「サッシカイア」や「レ ペルゴーレトルテ」などです。そしてマッセト、ルーチェなど世界的に知られるスーパートスカンが次々と生まれていきました。 |
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【3】イタリア固有のブドウ品種が豊富
EUが認定している品種は402種
イタリアは、3000年近い長いワイン造りの歴史の中で、ブドウ品種も多様な分化が発生し数千ともいわれるブドウ品種に恵まれています。
EUが承認しているブドウ品種は402種(2007年)あり、盛んに栽培されている品種は100種類程あります。
栽培面積では、黒ブドウではサンジョヴェーゼ、バルベーラ、モンテプルチアーノ、白ブドウではトレッビアーノ、カタラット、モスカートビアンコの順に多く、他に、黒ブドウではネッビオーロ、バルベーラ、ドルチェット、コルヴィーナ、白ブドウではコルテーゼ、ガルガーネガ、カタラットなどが代表的な品種です。
地域ごとに品種の別名が存在
また、イタリア品種には地域によって別名で呼ぶ品種も多数あります。ネッビオーロをロンバルディアではキアヴェンナスカ、ピエモンテ州北部ではスパンナと読んだり、サンジョヴェーゼをブルネッロディモンタルチーノの栽培地ではブルネッロ、ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノエリアでは、プルニョーロ・ジェンティーレと呼ぶなどが代表的な例といえます。
イタリアワインの歴史
イタリアワインのブドウ品種
イタリアワインの原産地呼称 |
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■イタリアの州について |
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イタリアには全部で20の州が存在しており、イタリア半島およびその付け根に当たる部分と、地中海に浮かぶ2つの大きな島(サルデーニャ島、シチリア島)からなり、国土北部のアルプス山脈において、フランス、スイス、オーストリア、スロベニアと国境を接し、南西のシチリア島の対岸にチュニジアが、南には旧植民地のリビアが存在します。またサンマリノ、バチカンの領土を取り囲んでいます。首都はローマ。
トスカニーでは州を単位にワイナリーなどご紹介しております。 |
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■イタリアの州一覧 |
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